Y さん(社会人)リバプール他
私がIntuition languagesの語学研修を受けるのは、4年前に続き、2度目となります。
今回は、通訳ガイドとしての英語力のスキルアップを目指して、一定期間は一人旅を通じて英会話の研鑽を試みたかったため、4週間のホームステイ研修のほかに、移動期間を含めた約4週間のフリータイム旅行を組み入れ、全体で約2ヶ月間の旅行計画を立てました。5月15日に英国本土に到着後、前回の研修滞在地の一つであるオックスフォード市及びその近郊で2週間を過ごした後、最初の語学研修を北イングランドのリバプール近郊のウァラルにて5月28日~6月10日の2週間受講、さらに1週間の移動期間を経て、第2回目の語学研修をアイルランド南西部のリムリックで6月18日~7月1日の2週間受講し、最後に再びオックスフォードへ立ち寄った後、7月11日に帰国しました。
最初の研修地ウァラルは、英国第4番目の大都市リバプール市に近接する閑静な郊外住宅地で、落ち着いた雰囲気の中で研修に取り組むことができました。
ブレンダ先生のお宅に到着した翌日、早速、先生にリバプールの市街地を案内していただけました。リバプールは、かつて、タイタニックを始めとする巨大商船の母港として発展した北イングランドの中心都市でしたが、現在は、海運文化とビートルズの生誕地として、街全体が世界遺産に指定された国際観光都市です。年間を通して、世界中から多くの観光客が押し寄せる港町で、私がおとずれた時期も、サマーバケーションが始まる前でしたが、すでに多くの観光客で賑わっていました。
先生の勧めもあって、その一週間後、再度一人で中心部を思う存分歩き回り、食事や買い物等を通じて、現地の方々との会話の機会を持てるように努めました。また、英語力を試す良い機会ですので、時として道に迷いかけたりしたときは、思い切って、通りすがりの通行人や近くの店のスタッフに話しかけることを心がけました。その人物にも寄りますが、単に方角や道を訪ねただけのつもりが、時として会話がおもわぬ方向に発展し、はては名刺交換をして将来の再会を約束することもありました。
日常の研修は、先生の学習室において、様々な教材を用いて行われました。当初の学習計画の打ち合わせにおいて、リスニング力ならびにスピーキング力の強化を申し入れたため、基礎的な発音の確認や矯正を含め、長文の聞き取り、collocation やphrasal verbの習得等、広範囲に及ぶ内容でした。また、前日学習した内容に関する質問をされることもあって、復習も欠かせませんでした。
ブレンダ先生は、私と同世代であると共に、語学講師として日本にも滞在された経歴をお持ちであったために日本の生活習慣に精通され、毎日の食事メニューに大変気を配っていただけました。また、政治経済等、社会全般の動きに極めて高い関心を示され、折しも私がお世話になった2週間は、英国の総選挙が実施された時期と重なり、テレビでは、政治討論会の様子が毎日流されていましたが、先生はあたかも自分がその場にいるかのように、BREXIT後の英国の将来についてのご自分の考えを私に語っていただけました。
そのような中、投票日の4日ほど前に、先生の図らいで、地元メディア主催の市民と各党の代表者との討論会にオブザーバーとして参加する機会を得ることができました。集会自体は1時間半ほどでしたが、様々な階層の英国人が自国の将来について熱っぽく語り合う様を目の当たりにできたばかりでなく、討論会の前後には、短時間ではありましたが、地域の方々と言葉をかわすことができ、極めて有意義な経験をさせていただけたことを感謝しています。
週末には、念願の訪問地であったレイクディストリクト(湖水地方)へ連れて行っていただきました。当日は、天候にも恵まれ、先生のご友人と共に、片道2時間半余りのドライブを通じて、初夏の北イングランドの爽やかな田園風景を思う存分満喫することができました。現地に着いてからは、出発時間まで、私をフリーにしていただけたため、インフォメーションセンターで入手した地図を頼りに、ウィンダミア湖畔のパブリックフットパスを2時間ほど散策した後、先生達と合流し帰途につきました。
2番目の滞在地は、アイルランド南西部の中心都市リムリックです。紀元後2世紀頃には街が形成されていたという記録もあり、近代に至るまで多くの戦いにおける重要拠点であったとともに、西アイルランドの交易の拠点として発展してきた街です。
当市において、私が師事したアンジェラ先生は、アイルランド有数のマンモス大学であるリムリック大学の語学専任講師として、内外の学生に英語を教授する傍ら、数ヶ月の休講期間にホームステイ教育を行っておられ、国際感覚にすぐれた経歴をお持ちの方です。
到着初日、先生の連絡に従って待ち合わせ場所である大学の施設へ出向くと、大きなサプライズが私を待ち受けていました。先生の計らいにより、先生のご家族とともに、大学の附属施設である学生村のアパートメントに滞在させていただけるようになっていたことです。
おかげで、大学のレストランや売店等を利用できたばかりでなく、大学敷地内で行われるイベントにも自由に参加することができました。とりわけ、私の宿泊施設から歩いて数分の場所にある総合芸術棟'アイリッシュ・ワールド・アカデミー'のミニホールで行われたランチタイムコンサート(偶然ですが、私が滞在した2週間のみのスペシャルイベント)を無料で楽しむことができました。パフォーマーは、いずれも、当大学の音楽担当講師を含むトップミュージシャンで、至高のアイリッシュ音楽(ダンスを含む)に毎日酔いしれる恩恵にあずかることができました。
朝食後、リビングルームにおいて3時間余り、そのほとんどがトイレ休憩以外は休むことなく、集中して語学レッスンを受けました。先生は、単にリスニングとスピーキングに特化するのでなく、長文のリーディングと要約、更には各アーティクルのテーマを元にして会話を発展させるという柔軟なスタイルを取られたこともあって、3時間という時間があっという間に過ぎ去りました。また、あるときは、先生の提案で、私の通訳ガイドとしての訓練を兼ね、大学の講義室に置いて、先生を顧客と想定した日本の観光案内シミュレーションをさせていただいたこともあります。
アンジェラ先生は(最初のブレンダ先生も同様ですが)、私と外出するときは、食事中も、含めてほとんど絶えることなく語りかけていただけました。もちろん、リスニングとスピーキングの実践練習を兼ねていることは言うまでもありません。
週末のエクスカーションは、日本を出発する以前より、私の訪問希望地として先生にお伝えしてありました、あの"モハーの断崖"Cliffs of Moherへの半日ドライブでした。当日は、小雨がぱらつく天候の中、日にちを改めるべきかどうかを車の中で先生と話し合いながら出発しましたが、幸運にも現地は見事に晴れ渡り、水平線の彼方には、受講期間修了後に一人で訪れる予定であった、アラン諸島がくっきりと見えるほどでした。
前後合わせて4週間の語学研修は、決して急激な英会話力の向上をもたらすものではありませんでしたが、face-to-faceのレッスン時に学んだ新しい知識や、すでに知っていたけれども再認識した重要なポイント、あるいは、自分の弱点を克服する方法等を直ちに日常生活において実践できたことは、ホームステイ生活をベースとしたIntuition Ianguagesスクールの最大のメリットであるとおもいます。
また、経験豊かな二人の語学教師宅で過ごした日々は、私が当初期待していた以上の経験と感動を与えていただけました。個性的な先生やご家族との共同生活に加えて、街中でのその他多くの人達とのふれあい─ときには思いもよらぬシチュエーションにおいて─を通じて、異文化に育った人間同士のコミュニケーションを可能ならしめる英語を学ぶことの大切さを改めて感じた次第です。
携帯電話については、とにかく費用を最小限にするため、帰国するまでは、フライトモードに切り替えた上で、wifi によるメールを基本的な通信手段とし、緊急時のみフライトモードを外して電話連絡も可能にするという方法を選択しました。当初は、モバイルwifiルーターをレンタルする方法も検討しましたが、2ヶ月間のレンタル料が私の想定予算を超えたため、ルーターの接続性を勘案した上で、断念しました。
実際には、一度だけ、先生との連絡が容易に取ることができず、トラブルに陥ったことがありました。また、民間の宿泊施設(ホテルやB&B)では、wifi通信が可能であっても、施設内の場所(各部屋の位置)によって全く機能しない場合があります。私も、数回に渡って、自分の部屋でなく、ホテルのロビーの片隅で携帯電話を使用しました。
London - ロンドン
Bournemouth - ボーンマス
Oxford - オックスフォード
Brighton - ブライトン
Cambridge - ケンブリッジ
Norwich - ノリッジ
Canterbury - カンタベリー
Mansfield - マンスフィールド
Lewes - ルイス
Cheltenham - チェルトナム
Farnham - ファーナム
Wimbledon - ウィンブルドン
Chichester - チチェスター
Bath - バース
Exeter - エクセター
York - ヨーク
Liverpool - リバプール
Edinburgh - エディンバラ
Scotland - スコットランド
Galway - ゴールウェイ
Dublin - ダブリン
Tiverton - ティバートン